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紅緋古譚 29 合間

 ふと眼を覚ますと、隣に奴はいなかった。
 何処か出かけたのだろうか。

 体がだるい。
 でも嫌な感じでは無かった。

 結局居間のソファーでやった後、中途半端に脱がされていた服を取り去られ、改めて下着姿をマジマジと眺められた。

 その姿に満足したのか、今度はベッドに問答無用で連れ込まれ、そのまま付き合わされた。

 どうやら「禁欲生活をしていた」と言うのは、本当だったようなかなか終わらずに、悶えさせら、何時意識を手放したのか、定かではない。

 外は未だ明るい様子だった。
 昼前にこちらに来たから、そんなに経って無いような感じもした。
 まさか翌日にはなって無いと思う。

 扉の見える方に寝がえりをうった時、寝室の扉が開いた。

「あ、ルーちゃん、気付いたんだ?ちょうどご飯買ってきたから、どう?」

 言われてお腹がすごいすいているのに気付く。

「ん~……、食べる」

 それだけなんとか言う。
 重い体を起こして、一度ベッドに座り、それから降り立ち上がろうとした。

 そしたら、足腰に力が入らず、思わずその場にへたり込んでしまった。
 訳が分からず、呆然とする。
 なんだこれ。
 十数人に延々レイプされた時でさえ、こんなことにならなかったぞ?

 その様子を見てウルフは軽く笑ったようだった。
 そしておれの側に来ると、ひょい、と軽く抱き上げた。

「そこまで感じてくれるなんて、光栄だなぁ」

 そう言われて訳も分からず、顔に血が上る。

「るさい、誰のせいだ」
「俺、だろ?他に誰がいる?」

 どこか嬉しそうに言われて、思わず睨みつける。
 しかし奴は意に介した様子はまるでない。
 何となく面白くない。

 そのまま居間に連れていかれ、先ほどやったソファーに降ろされる。
 何となく身じろぎをする。
 肩に奴の脱ぎ捨てたシャツを掛けられた。
 少し肌寒さを感じていたから、そのまま腕を通す。
 でも面倒で前は開けっぱなしだ。

 目の前のローテーブルに軽食が載っている。
 しかしすごい量だった。
 目が点になる。

「喉乾いているだろ?あれだけ喘げば」

 言われて水を差しだされる。
 ふたを開けてそのまま飲み始めると、言われた通りのどが渇いていたようで、そのまま一気飲みをしてしまう。

 そしたら次を渡された。
 今度は少しゆっくり目に、でも半分位飲んで一息をつく。
 そこにサンドイッチの入ったケースを差し出される。

 そのままふたを開け遠慮なく食べ始める。
 奴も適当に机の上から手に取り、食べ始めていた。
 しばらくそのまま黙々と食べる。

 食べ終わって一息ついても、まだお腹がすいているのが分かる。
 
「次、どれ食べたい?」

 その様子を見て、声をかけてくる。
 おれが食べる間に奴は倍以上食べているのだが、机の上は減った感じがしない。

「それ」

 指を指すと取ってくれる。
 有難い。
 体が疲れ過ぎて、自分で動く気になれない。
 居間でさえソファの背もたれにぐったりと体を預けているのだ。

「すごい量を買ってきたんだな。食べきれるのか?」

 疑問に思って聞く。

「ああ、夕飯の分も入っているから、今日中に無くなるだろう。また出かけるのも面倒だったしね。
 ルーちゃんもたびたび長い中断したくないだろ?」

 言われて訳が分からず、そいつを見返す。
 そうすると奴はにっこりと笑った。

「後でまたたっぷりやらせてもらうから。
 どうせルーちゃんしばらく休みで出撃も訓練もないでしょ?
 俺も当面自宅静養だから、問題ないからね」
「お前なぁ……」

 奴の意図することに気づいて、呆れかえる。

「まったく入院中にちょっとくらい発散させておけよ。どうせ誘いは沢山あったんだろ?」

 思わずそんな事を聞いてしまう。
 実際に相手によっては女性看護師が色目を使って、忍び込んでくるとか、自分の好みの相手を強引に連れ込むとか出来ると聞いている。
 場合によっては同じ入院相手を何処かに連れこんで、やる位は日常だ。

 おれが入院した場合は逆にそう言う輩を警戒する方に神経を使い、動けるようになるとさっさと退院して、避難したくらいだ。

「まあねぇ。お誘いは沢山貰ったけど、そんな気にならなかったし?
 色々な駆け引きも面倒で、出来るだけお断りしてたんだよねぇ」
「ふーん……」

 のんびりとした口調でそう言う。
 内容で何となく不機嫌になる。
 しかしその奥に何となく落ち込んでいるような、変な感じがした。

 実際にこいつが怪我などするとは思いもよらなかったし、きっとその辺りも色々あるのだろう。
 傷痕をみると、かなりの怪我のようだったし、こいつがそんな怪我をする事自体、大変なことだったろうと思う。
 そう思うとあまり突っ込む気になれなかった。

「それ、とって」

 それ以上その話をする気ならず、食べ物を指差す。

「まだ今の食べてる最中だろ?」
「良いから、とれ!」

 そう言うと奴は苦笑して、フルーツの盛り合わせをとって蓋を開けてくれ、更にフォークを刺して渡してくれた。
 
 そのまま片手でフォークをつかみ、口に運ぶ。
 うん、甘い。
 それで少し上機嫌になる。

 そしてもう一つの手につかんだままのモノを齧る。
 脇に置いた飲料を飲む。

 ふと気付くと奴はそれをじーっと見ていた。

「なんだ?」

 不思議に思ってそう尋ねる。

「いや、別に…。やっぱりルーちゃんって可愛いなぁって思ってさ」

 そう言われてむせる。

「いきなり…、変な事を言い出すな」

 むせて涙がにじんだ目でそう言って睨む。
 すると奴は楽しそうに笑った。
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なに見え遠足三期生です。
参加した後に起こった色々な「上」及びその関連のことを書いてます。
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