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紅緋古譚 28 確認2

 思わず見返しても、奴の要求は容赦がなかった。
 まっすぐこちらを見て、自分から動く気は無いようだった。
 でも奴の欲望は自分の中で分かっている。

 このままでいてやろうか、とも思ったが、自分の体の方が耐えられそうになかった。

 体制を整えようと体を起こすと、奴はおれが捕まりやすいように、身体を支えやすいように少し動いた。

 その時思わず感じていまい、奴にしがみついた。

「つっ」

 奴も同様だったらしく、思わず声が漏れるのを聞く。

「ルー」

 欲望に濡れた声で促され、眼を閉じて、覚悟を決めて腰を浮かした。
 ずるり、と抜ける感覚があり、思わずそれを止める為にしがみつく。
 そしてそのまま腰を再び落し、受け入れる。

「あ…んっ」

 思わずもれる声を止める気にもなれなかった。
 そのままそのぎこちない動きをしばらく続ける。
 我を忘れてその行為に没頭した。

 どれくらいやったのだろうか、いきなり腰を強い力で抑えつけられた。
 遮られるとは思っていなかったので、不思議に思い奴を見た。
 もう少しでイケたのに…・。

「静かに、動かないで」

 冷静な声で言われて、荒い息を整えながら周りを伺う。
 と、誰かがカギを解錠して、部屋の中に踏み込んで来るのを知った。
 思わず身体が震える。

「大丈夫だよ」

 そう囁き返されて、安心する。
 自分でもその心境が良く分からなかった。
 その間に奴は着ていたシャツを脱いで、おれの腰回りを覆った。

「よぉ!退院おめでとう!っと、わりい、邪魔だったか」

 居間の扉を開け放って、そう言い放った奴は、ソファーでおれが奴の上に馬乗りになっているのを見て、そう言った。

「ああ、邪魔だね。せっかくのお楽しみ時間を遮られて。帰れ」

 そう冷たく言い放つ。

「やだね~、これだからケチな奴は。そんないい思いしているなら、俺も混ぜてくれてもいいじゃないか。
 呼んでもくれないなんて、ずるくない?
 しかもなかなかの相手みたいだし?」

 そう言うとその闖入者はおれを欲望丸出しの視線で眺めまわした。
 先ほど奴がシャツで覆ってくれなかったら、むき出しの下半身を奴の視線にさらされたかと思うと余計に嫌だった。
 思わずぞっとして、ウルフにしがみついた。
 まさかと思うが、こいつとおれを共有する気なのだろうか。

 そう思うと今までの体の熱さが引いて、心が冷えて震えた。

「絶対ダメ。こいつは人見知りが激しいし、好みも煩いし、硬いんだ。
 それにようやく落した相手を、テメーなんかと共有する気は無いな。
 帰んな」

 その声が聞こえるとほっと安心をした。
 泣きたい気持ちになる。
 
「なんだよ、いつもは混ぜてくれるだろ。そんな意地悪な事を言わずにさぁ」
「帰れ。まだ言い募る気なら、どうなっても知らないよ?」

 冷ややかにそう言う。
 そばで聞いていたおれさえもぞっとするような声音だった。
 これを自分に向けられたら、嫌でも逃げ出したくなる。

 その闖入者も同じだったらしく、絶句して息をのんだ。

「…………、わかった。まあ、お前がそこまで気に入っている相手と言うのに興味はあるが、今日は帰るよ。
 気が向いたら何時でも呼べよ。楽しそうだ」
「向く訳ない、帰れ」
「ヘイヘイ」

 そう言うとその闖入者は出ていった。
 鍵もかけずに。

 すると電子錠が締まる音がする。
 オートロックだった訳じゃないはずだが……。

 しばらくウルフはそのまま何かをしているようだった。
 そしてため息とともにこちらを見た。

「悪かった、ルー。まさか奴に電子錠が破られるとは思わなかった。
 今、設定を変えたから、もう邪魔されないと思う。
 退院祝いの続きを貰えるか?」

 優しい口調でそう言われておずおずとしがみついているのを離して、改めて奴を見た。
 心配そうな顔を見て、何故か心が緩んだ。

「怖かった…」

 思わず本音が漏れる。
 らしくない。

「ルーちゃん?」
「ほんとに、入って来られれて、共有されるかと思ったら、嫌だった。
 二度と、会いたくないと思うくらい……」

 そう言うと思わず涙がこぼれて焦る。
 なんだこれは。

「ごめんね、ルージュ。そんな事、絶対に無いから」

 涙を拭われて余計に困る。
 思わず視線を外す。
 
 未だ繋がったままの為、奴のそばから逃げられないのがもどかしくて、不思議と安心する。

「続き、してもらえる?」

 そう囁かれ、身体に熱が戻る。
 奴の熱さも改めて感じて、腰が自然と揺れた。
 軽く頷いて、再び体制を整えて、再び行為に没頭した。

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なに見え遠足三期生です。
参加した後に起こった色々な「上」及びその関連のことを書いてます。
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