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紅緋古譚 24 出撃

 久しぶりにドキドキする。
 気分が高揚するのが分かる。

 隣には「死神」と呼ばれる男。
 プロテクターで体を覆っていても分かる鍛えられた体躯と、自分よりはるかに高い背丈。
 そしてその雰囲気。

 ぞくぞくする。

「ふふふふ」

 思わず笑みがこぼれるが、奴はちらりとこちらを見ただけで、何も変化が無かった。
 そこも良いな、って思う。

 気味悪がって腰が引ける馬鹿がたまにいて、ウンザリする。
 そう言う奴は後れをとって、戦場で死ぬ奴がほとんどだった。

 合同チームでの作戦。
 出発前にガキに変な難癖を付けられて、蹴飛ばしたのが昨日の話。
 そいつは後ろの方でこちらを警戒してみていた。

 馬鹿だな。
 戦場で構うなんてことはしない。
 おれの邪魔さえしなければ。

 おれとグラディウスが先発でかきまわす役目を担う。

 体にぴったりしたバトルスーツに不具合はない。
 通信機器であるヘッドセットを取りつけ、戦場に立つ。

 はるか向こうに敵が見える。
 おれが真っ赤に染めて良い奴ら。
 この時が一番好きだ。

「行く」

 それだけ言うと銀色の奴は走り出した。
 速い。
 その体躯に似合わず、スピードがある。
 おれも負けじと同様に突っ込む。

 敵は奴を見て怖じ気づき、同時におれを見て戸惑う。
 女が居るのが珍しいのか毎度そんな様子だった。

 奴は的確に敵を倒していく。
 こちらも負けじと剣をふるい、辺りを赤く染めていく。
 そのことに光悦とする。

 赤。
 きれいな色。
 どんなに汚い人間どもも、同じ色を持っていると思うと不思議だった。
 そう、この色だけ綺麗。

 同時にこいつの隣で戦うのが思ったより、やりやすいことに気付いた。
 人によっては呼吸が合わず、誤って怪我させることがあるが、グラディウスにはそれがない。

 いちいち確認しなくても分かるし、何故か息が合いやすい。
 それに対してへぇ、と思う。
 その分自由に動いても、大丈夫だと言う感じがして、更に嬉しくなる。

 更に奴の的確な腕にもうっとりする。

 興奮して更に戦いまくった。

「おい、引くぞ」

 どれくらい敵をやったのだろうか。
 そうグラディウスに言われる。

「引きたければ引け。おれは未だやりたりない」

 そう言ってやる。

「引け、命令だ」
「嫌だ」

 そう答えた時に無いを思ったのか、奴は私をひょいと担ぎあげた。

「おいっ!グラディウスっ!」

 抗議の声を無視して、撤退に入る。
 おれが暴れようとも、全然びくともしない。

 仕方なくそのまま連れて帰られる。
 自分たちの陣に戻ると、荷物同然にどさりと落される。

「おいっ!」

 抗議の声をあげるが、奴は無視して、そのまま撤退作業に入る。

「ルー、撤退の指示が聞こえなかったのか?」

 オーカーにも言われる。

「聞えなかった。通信がキレているんじゃないのか?」
「まったくお前は。また興奮して聞いてなかったな」

 溜息つかれたムッとする。
 ここまで戻ってきたら、撤退するしかない。

 そうして作戦は終わった。
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なに見え遠足三期生です。
参加した後に起こった色々な「上」及びその関連のことを書いてます。
妄想かもしれないこの話、楽しんで頂けるとありがたいです。

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