スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

紅緋古譚 12 女性教官

「ふうん、お前がそうなんだ?」

 連れていかれた先で座って待っていたのは、女性教官だった。
 何となくムッとする。
 同じ赤い髪に、同じ瞳の色。
 しかも顔まで似てやがる。
 似てないのは体つきと雰囲気と階級だ。

 そいつが上から下まで舐めるように、おれを見た。
 そうして足を組み直す。
 かなり上まで入ったスリットが割れ、太ももが露わになる。
 隣で連れてきた奴が、生唾を飲み込んだ。

 どうやら似ている奴がいる、と言うのを聞いて目の前の教官が興味を持ったみたいだった。

 しばらくそのまま観察していた後に、ゆっくりと彼女は立ちあがり、こちらに歩み寄る。
 近くまで来てじっくりとこちら見た。
 こちらもまっすぐに見返してやる。

 彼女特有の香水の香りが届く。

 彼女は軍服を改造したような体型のはっきり出る、露出が高めの服を着ていた。
 胸は谷間が見えるくらいに開き、その下のウエストを細く絞った服だった。
 こんなのを軍が配給するとは考えにくい。
 相手によってはただの迷惑になる。

「ふふふ、御苦労さま。この礼は何時かたっぷりする。下がってよい」

 その女性は隣に目を向けると、そう言った。

「あの、いや、でも……」

 慌てて何か言い繕っている。
 
「下がれと言ったんだよ、坊や。言う事を聞かない奴は……」

 恐ろしさをたたえた微笑みと共に、彼女はそう言った。
 途端に隣が緊張する。

「いえ、すみません、マム。失礼します」

 そう言うと奴はおれを置いて立ち去った。
 思わず舌打ちをする。

「何のご用でしょうか?」

 取りあえず用件を聞いてみる。

「ただの興味よ。この間遊んでやったぼうやが私に似ている子がいると、話をしていたからね。
 私に似ている癖に、丸っ切りつれないどころか、触ろうとすると斬られると。
 それでも人気があって狙っているのが多いと聞いたから、どんな女なんだろうかと気になったんだよ」

 言われて嫌悪感が増す。
 気持ち悪い。

「確かに私の眼鏡に適わない奴らが、私の代わりに欲しがってもおかしくないかもね。
 お前も馬鹿だね。少しくらい遊んでやっていいと思うんだけどね」
「男は嫌いです。やることしか頭に無いくせに、威張りたがって」

 嫌悪感も露わにそう言ってやる。

「あはははは。確かにそうだね。
 馬鹿で単純で、その癖地位にめっぽう弱くて、女と見るとやることしか頭にない。
 でもだからこそ、上手く操ればいいんだよ。
 それこそ身体を餌にぶら下げれば、なんだって言う事をきかせることができるだろう?」

 ねっとりした独特な話し方に、ウンザリする。
 野郎どもはこれにすっかり毒気を抜かされるんだろうか。

「貴女のような体を持っていれば、そうでしょうね」

 冷ややかに思わずそう言う。
 自分とは比べ物にならないくらい、圧倒的な女らしい体。
 野郎どもが羨望と憧れで、如何に犯すを話すのが分かるようだ。
 もっともめちゃくちゃ強くて、何人束になっても敵わないので、実行できないとか言っていたが。
 
「体つきなんて、あまり意味無いよ。
 それこそお前が望めば、医者からホルモン剤を貰うなり、豊胸手術をしてもらうなりすればいい。
 嫌でも胸は大きく出来る。
 それに……」

 そう言うと彼女はいきなり胸に触った。

「辞めろっ!」

 その触り方があまりにも気持ち悪くて鳥肌が立ち、思わず思いっきり手を払う。
 上官に対しての礼儀など、まるっきり飛ばした。
 しかし彼女は意に介さなかった。

「ふーん、まるっきり無いわけじゃないし、さわり心地も悪くない。
 あまり気にするな。
 それよりそっちの嫌悪症の方が問題かな」
「うるさい、嫌なものは嫌なだけだ」

 思わず睨んでそう言う。

「本当に馬鹿な女だね。
 そんな事にいちいち気に掛けるなんて。
 もっと割り切って、体を武器にする事を考えな。
 男どもを手玉にとって、そうして這いあがってくればいい、お前には出来るはずだよ」
「絶対に嫌だ。そんな気持ち悪い事をしたくない」

 呆れたように言われて、思わずそう返す。
 
「ま、そうやっていつまでも手負いの獣のように、傷を抱えていきたければ生きればいい。
 獣達はそれを感じ取って、狙ってくるからそうすれば良い。
 でもやる気になるなら、幾らでも教えるよ」
「ただでは無いだろう?」
「当たり前だね。私の好みの男を送り込んでくれればそれで構わない。
 お前自身の体でもいいけどね、私は女より男の方が好きだしね」
「それが目当てか」
「当たり前だろう?」

 彼女は嫣然と笑った。
 
「冗談じゃない、私にそう言う趣味は無い。話がこれだけなら失礼させてもらう」
「仕方ないわね。その気になったらいつでもおいで」
「なるかっ!」

 そう言うとそこを飛び出した。
 本当に気持ち悪い。
 思わず宿舎にまっすぐに飛びこんだ。


++++++

ここだけの話。
この女性教官は「人食い」と呼ばれていたそうです。

スポンサーサイト

Leave a comment

Private :

Comments

> ルーに似てるってのは、遠い血縁でもあったのかな?

だったかもしれませんが、ルーの限られた知識の中では良く分かりません。
かなり限られた範囲でしか、物事が見えてませんので。
Posted at 2011.04.23 (22:58) by たか1717 (URL) | [編集]
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
09 11
最新記事
FC2カウンター
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
プロフィール

たか1717

Author:たか1717
なに見え遠足三期生です。
参加した後に起こった色々な「上」及びその関連のことを書いてます。
妄想かもしれないこの話、楽しんで頂けるとありがたいです。

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。