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紅緋古譚 11 影

 そいつは廊下の真ん中で立っていた。

「R-*****、今日の分の薬を摂取していない。今すぐここで飲んで行け」

 そいつは淡々と薬を載せた手のひらをこちらに差し出した。
 思わず睨む。

「これから出撃だ。どけ」
「薬を飲まない限りそれは認められない」

 思わずいつもの短剣を抜き狙いを定める。

「どけ、邪魔だ」

 だがそいつは何も感じてないように、何も反応が無かった。
 ただ淡々とこちらを見ている。
 ムカツク。
 剣を振るおうとしたときだった。

「ルージュ」

 後ろから声がかかる。

「何やっている、さっさと準備しろ。余計な騒ぎを起こすな。薬くらいさっさと飲め」

 言われて余計にムカつく。

「くそっ!」

 そう言って、そいつの持っている薬をひったくり、口に入れる。
 もう片方の手に持っていた水をさしだされ、それも奪って強引に薬を呑みくだす。

 腹立ち紛れに残った水をそいつに掛け、コップも投げつける。
 それでも特に動じた様子はないそいつに、余計にいらつく。

「これでいいんだろ?文句ないよな?」

 言うとそいつは何も言わずに横にどいた。
 後は無視して歩きだす。

 チームに追い付くと「遅い」と言われた。

「鬱陶しい“影”に行く手を阻まれた。
 ったく何で薬なんか飲まないとダメなんだ。腹が立つ」

 そう言うとチームメイトはふふん、と笑った。

「お前が薬入りの食事をことごとくひっくり返して、口にしないからだろ。
 その内強引に注射とかされるんじゃないか?」
「まずいんだよ、その食事は。
 ったく、くだらねぇ。おれは十分に戦っているのに、何で強化剤などいるんだよ」

 チームの奴らに愚痴を言う。
 まあ、何時までもいらついていても仕方がない。 
 これから楽しい時間が始まるのだから。


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なに見え遠足三期生です。
参加した後に起こった色々な「上」及びその関連のことを書いてます。
妄想かもしれないこの話、楽しんで頂けるとありがたいです。

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