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紅緋古譚 2 入隊

 訓練所に駆け込んでからしばらくは、小さな部屋に入れられていた。
 話によると、父や私を追ってきた男達との話し合いがついていない、と言うことで身柄を保留にされているとのことだった。

 どういう話し合いなのかはよく分からなかったが、なかなかまとまらないことだけは、ハッキリした。

 幅の狭いベッドと少し歩きまわる位のスペースしかない部屋で、何日も高い所にある窓から空を観て過ごした。

 そこにいる係の人が、ご飯を差し入れてくれる以外、何も出来ず、自由もなかった。
 時々、扉ののぞき窓からねちっこい、嫌な視線を感じた。
 でも何もされなかった。

「出ろ」

 どれくらいたったのだろうか。
 そう扉を開けて言われて、外に出た。

「正式にこちらの軍に入ることに決まった。良かったな」

 そう淡々とでもどこか含みのある声で言われた。
 そして下から上までなめ回すように見られる。
 気持ち悪くて思わずムッとする。

「おい、早く連れて行け」

 その時通りがかった他の男がそう言った。
 迎えに来た人は、ちっ、と舌打ちして私を連れて行った。

 通されたのは年配の男性が机に座っている部屋だった。
 そこで正式に入隊が許されたこと、まずは訓練施設に行くことを説明された。
 何枚かの書類に説明もなく、読むことも許されずにサインをさせられ、支給品を受け取って、次の扉をくぐった。

 また新しい奴が私を連れて行った。

 そこは寮だった。
 4名一室の、狭い部屋。
 左右に2段ベットがおかれている。
 今は誰も居なかった。

「ここは男女一緒だ。仲良くやるんだな」

 下卑た声で言われてムッとする。
 右側の上のベッドが私の場所だとの話。

 支給品をおくと至急着替えるように言われる。
 出ていく、という気遣いは無いようだった。
 にやにやとこちらを観ていた。
 それを無視して手早く着替える。

 体術の道場でも男女別じゃなかったから、これくらいは平気だった。
 着替えてから、更に連れていかれて、教室の様な場所に連れていかれた。

 そして途中編入と言う話をそこにいる奴らに紹介される。
 男が殆ど、1ケタだけ女もいた。
 みんなが好奇な目でこちらを観ていた。
 挨拶して、直ぐに授業と訓練に入った。

 後で知ったのだが、途中編入は珍しくなかった。
 何かあると、入ってきて、人によっては脱落して行った。

 脱落した奴らは、何処に行ったのか分からなかった。
 人によっては実験室へ、人によっては町の娼館へ売られたという話だった。

 私は最初は何とか、後からは普通に訓練について行った。
 そして余裕ができた頃に、それが起こった。

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なに見え遠足三期生です。
参加した後に起こった色々な「上」及びその関連のことを書いてます。
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