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ただの物語 断片52 作戦3

はい、「作戦2」の続きです。
サクッと行きましょう。

 これはただの物語です。
  さらっと流して下さいね? 

******

 最初の予定は送迎艇からの陽動を行い、潜入しての情報の奪取が目的だったが、ことが事なので、そんな生ぬるいことを言えないかもしれない。
 
 一旦ミッション中止、再ミーティングという異例のことに全員再度作戦室に集まる。
 目的が情報奪取から場所の制圧に変更になった以上、同じ配置は使えない。

「エルンスト、お前一度あの訓練所に体験入所したよな?そのことのことを」

 デオンの指名でエルンストが話す。

「そうですね、入った限り感じたのは自警団というよりは町の悪童やチンピラを集めている感じです。
 力がすべてという感じであまり感心する人間はいませんでした。それこそそういう人間の巣窟といった感じでしたね。
 勧誘の仕方も銃器とか体術とか力技を力説していたので、暴力を強さと勘違いしている奴らが喜びそうな感じでした」
「他に何か気付いたことは?」

 マスターが訊ねる。

「施設が半端でなく広く、あちこち一般人立ち入り禁止という感じでした……」

 そこでエルンストは一端言葉を切る。
 何か思いだした、という感じだった。

「何か気にかかることなら些細なことでもいい、話しなさい」

 マスターに言われて考え込みながら言を紡ぐ。

「そういえば、その禁止区域の窓に似つかわしくない子供が居たような……」
「子供」
「はい、何故ここに居るのかと聞いたら、親から手がつけられないという理由で預かっていると。そう言う感じではなかったのですが……」
「何時の事になるのかな?」
「大体、今から2か月前かと」

 言われて端末に2~3か月前に行方不明になった子供たちのフォトをアップする。
 自分たちが着任してからは少なくなっていたが、それでも5名が居なくなっていた。
 うち2名はただの家出なのだが。
 そしてエルンストのほうにむける。

「この中にその子はいるか?」

 言うとちょっとムッとしながらこっちを見る。
 そうしてそのフォトをじっくり見て言う。

「いる、この子だ」
 
 指名した子供をチェックする。
 思わず眉根が寄る。
 上司が目線で問いかける。

「……一月半ほど前に『商品』になっている子です」

 そう報告する。
 拠点に居た形跡がなかったので、通常の誘拐か家出と油断した子だ。
 裏で流れた『商品』を抑えてから愕然とした。

「何?」

 エルンストの顔が険しくなる。
 そしてもう一つのこちらが調べていたことを周知した。
 子供、下は8歳から上は16歳までの子供たちの誘拐・殺人ムービー作成事件を。

 ダンッ。
 すごい音がするほうを見るとエルンストが机を叩いた音だった。
 怒りに震えている。

「もし、俺があそこでそれがわかっていたら、あの子を助けることが出来たんだな?」
「お前のせいではない」

 デオンが間髪いれずにそう言う。
 ただし目には怒りが潜んでいる。

「けどっ!!」
「八つ当たりは辞めておけ」

 思わず冷ややかに口をはさんだ。
 こっちを睨むエルンストを冷ややかなまなざしで射る。
 
「その怒りは奴らに向かって発散しろ。無駄に動いて先に怪我をするな」

 思いっ切り釘をさす。
 さすがに一瞬黙る。

「うちの隊はアリシアとゼインがすぐに合流できますが、どうしますか?」
 
 上司に向かって確認する。
 あそこを制圧するとなるとこの人数で少し厳しいのだが。
 そう思い作戦会議の前に連絡を取っていた。

「いや、そちらを動かすと逆に誘拐犯グループに警戒されると困る。このままで行こう」
「分かりました」
「ふーん、『左遷』された割に部下が居るんだ?」

 面白そうにデオンが言う。
 
「任務だからな」

 そう一言返す。
 そうして改めてそこも『商品制作』の拠点になっていることに、憤りを感じる。
 ここまで連れてこられているとは思わなかったのは調査不足にすぎない。
 最初はあの街の中で行われていると思っていたし、実際に幾つかはそうだったのだ。
 それを考えるとあの街の裏側はどれだけ腐敗しているのか。

 改めて配置を組み直す。
 デオン隊が入手した「訓練所」の図面を見ながらの要所要所を押さえるようにする。
 結局この送迎艇自体も武装しているため、上からの陽動に使うこととなる。
 もちろんドラゴンたちもだ。

 そうして再ミッションは夜明けと同時となった。

「諸君、遠慮はいらない。速やかに要所を押さえて制圧してほしい」

 作戦を練り直した最後に指揮権を得たマスターがそう全員に向かって言う。
 その声音が通常ではありえないくらい低く、背後に凍った炎が見えたのはきっと気のせいではあるまい。

 しかし全員が同じ気持ちだった。

「Yes、Sar!」

 全員が唱和した。

******

というわけで作戦実行前までです。
ふふふ、ここに秘密任務が何だったか暴露されてますね~。
ま、そう言うことで。
続きます。

*これの目次などにつきましては「ただの物語について」をご参照ください 。
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なに見え遠足三期生です。
参加した後に起こった色々な「上」及びその関連のことを書いてます。
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