スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

水晶薔薇庭園館綺譚24-2 11月6日の手合わせ2

「どうぞ、ちょうどキリがついたところです」

 そう言って剣を取りに行き、レオンとティーラが見学しているほうに歩く。

「おや、あっさり退散かい?」
「お二方の対戦を見たいだけです。見たことないですから」

 声を掛けられて少しだけ後ろを振り替えて答える。
 少し息が上がってきていたのもある。
 そんな状態でデセル主任とやり合いたいとは思わない。
 
「確かにトールとはやっているけど、初めてだよね」
「そういえばそうだったね」

 にこやかに笑うマスターにデセル主任も面白そうにわらう。
 剣を鞘に納めて手に持ったままレオンの隣に座る。

「エル・フィン、すごかったね~」

 目をキラキラさせて言うレオンに苦笑する。

「まだまだ、やはりマスターの足元にも及ばないよ」
「でもやっぱりカッコよかった」
「ありがとう」

 レオンの向こう側から同じように目を輝かせてティーラがそういう。
 それにも礼を言って笑い返す。
 二人がそばにいるという奇跡的な幸せな状態に満足する。

「レオンもマスターに手合わせしてもらうか?トール師とはまた違うから、良い経験になると思うけど」

 言った途端にレオンが勢いよく首を横に振る。
 
「剣を持ってきてないし、見学だけで十分」
「そう?」

 言っている間にマスターとデセル主任の試合が始まった。
 自分の時とは比べ物にならないほどのスピードだった。
 力も互角のようで、なかなか気が抜けない。
 それなのにマスターは剣舞でも行っているような、優雅な動きなのは変わらない。
 一方のデセル主任の動きは戦闘員のそれだった。
 何のためらいもなく、目的を達成するための動き。
 下が聞いていたが確かに戦闘要員としての戦い方だった。
 そして息もつかせぬほどのテンポ。

 敵わないだろうと思いつつ、手合わせしてみたいと思ってしまう。
 お二方の試合が終わった後なら少しは対応できるだろうか。
 そうして試合を見ながらいろいろと考えてしまう。

「フィン、お茶」

 ティーラにそう言っていきなり言われてびっくりする。
 試合を見るのに没頭していたらしい。
 言われて左を見るとレディ・リフィアが困惑した様子でカップを差し出していた。

「すみませんっ!」

 あわててそれを受け取る。
 見るとティーラもレオンもカップを持っている。

「せっかくだからお茶とお菓子を持ってきたわ、私も見たいし」

 そう言って笑う。

「失礼しました、試合を見るのに没頭していて」

 そういうと軽く微笑んでティーラの横に座る。
 どうやらお菓子も広げているようだった。
 そしてふふふと面白そうに笑う。

「なんか楽しいわね。あの人と剣を交えることが出来るというのは」

 言われてデセル主任とこの方の本体が同じだったのを思い出す。

「向こうで試合をして、こちらにいるというのは混乱しませんか?」

 気になって聞いてみる。

「いいえ、とても面白いわ」
「おや、こちらが試合中だというのに優雅にお茶かい?」

 マスター達がひとまず剣を収めたようで、こちらに声をかける。

「あなたたちの分も勿論あるわよ。一休みしたら?」
「そうだね、いただこうか」

 レディ・リフィアの問いかけにマスターが微笑んでそういう。

「一服の前にもうちょっと。エル・フィン、君と一試合したいんだけど。どう?」

 デセル主任に言われて、カップを置いて剣を持ち立ち上がる。

「そうですね、こちらも手合わせしてみたいと思いました」
「じゃあ、入れ替わりだね」

 マスターはそう言ってこちらに来て、レディ・リフィアの隣に立つ。

 私は鞘から剣を抜き、向かい合う。

「エル・フィン頑張ってーっ!」

 レオンから声援が飛ぶ。
 軽く手を挙げて答えてから構える。

 軽く剣を合わせるだけの略式のあいさつをする。
 そして構える
 デセル主任も同じように力を抜いて構える。
 だが隙がなくどこから攻めたらいいのかを思わず見定める。

 しばらくにらみ合いが続く。

「来ないならこちらから行くよ?」

 デセル主任はそう言うと踏みこんでくる。
 それをかわしながら、こちらからも切り込む。
 しかし簡単に阻まれ、逆襲を受ける。

 何とか受け流し更に暫撃を放つが、あっさりと受け止められる。
 立て続けに剣を繰り出すが、すべて防御される。
 やはりかなりのすご腕だった。
 スピードその他まるで歯が立たない。

 こちらの攻撃が緩んだところで暫撃を放たれる。
 何とか受け止めたが、あまりの圧に手がしびれる。

「ふうん、これくらいなら受けれるんだ?ならばこれは?」

 そう言って放たれた暫撃を受ける。

「っつ」

 あまりの圧に体ごと飛ばされる。
 さすがにそこまでいったことがないので驚く。
 下で聞いていた以上のパワーだった。

 体勢を立て直す前に更に攻撃をされそうになる。
 と、そこに横から銀色の光がデセル主任に襲いかかった。

「マスター」

 思わず非難的な響きで呼びかける。

「あまりにも差があるから、少し加勢」

 楽しそうにそう言われる。

「それはちょっとずるいだろう。エル・フィンと同レベル二人ならともかく、この加勢は」

 困ったようにデセル主任が言う。
 でもその目はとても楽しそうだった。

「大丈夫。危機に陥った時だけ加勢するから」

 こちらも楽しそうに、にこやかに言い切る。

「じゃあ、いったん引いてください」

 そう言ってデセル主任に切りかかる。
 それを見てマスターはすっと身を引いた。

**********

そしてまだまだ続きます 笑

改めて読むとなんか本当に楽しそうですねぇ……。
そーいえば、エル・フィンと剣の同レベルといえば、ルシオラさんの仕事の相棒のマジェンダさんがそのレベルです。
しかも連携も取りやすいし、確かトールさんにも褒められたような…… ←あやふや
ふとデセルさんとやるとどーなるか興味を持ってしまいました。

※登場人物などに関しましては「水晶薔薇庭園館綺譚について」をご参照願います 。
また足らなくなってますけど~。
スポンサーサイト

Leave a comment

Private :

Comments

まったり、わくわくしながら見物うらやましいな~(笑)
やってる方も見ている方も実に楽しそう
上で対抗試合とか開くとかしないんですか?(出来れば1/24以降で
Posted at 2009.12.21 (13:30) by ネコ長 (URL) | [編集]
*カヤ*さんのお話も素敵でしたが、こちらはまた違った雰囲気で
美しい者達の舞いが目に浮かぶようです(o^-^o)
続きも楽しみにしています。
Posted at 2009.12.21 (14:15) by さと。 (URL) | [編集]
うん^^
フィンさんと組むととてもやりやすいです。
自分が攻めるタイミングとか、フィンさんに任せる範囲とかタイミングのバランスがスムーズな気がします。
やはり同じ隊にいたことがあるからですかね・・・

それにしても、デセル主任とですか・・・
ワクワクスイッチが入ってしまったらどうするんです?笑
Posted at 2009.12.21 (21:07) by aquaflower (URL) | [編集]
試合見たい見たい
剣術大会みたいなの

やりましょうやってください(笑)
Posted at 2009.12.21 (23:50) by なが (URL) | [編集]
> まったり、わくわくしながら見物うらやましいな~(笑)
> やってる方も見ている方も実に楽しそう
> 上で対抗試合とか開くとかしないんですか?(出来れば1/24以降で

そうですね~、その内また総がかり戦を4期生卒業後にやるかもしれません。
今度はルークさんもガッツリ参加でw
対抗試合か~、それはトールさんに聞いてみないと。
Posted at 2009.12.22 (12:24) by たか1717 (URL) | [編集]
> *カヤ*さんのお話も素敵でしたが、こちらはまた違った雰囲気で
> 美しい者達の舞いが目に浮かぶようです(o^-^o)
> 続きも楽しみにしています。

はい、続き載せました、終わりました 笑
*カヤ*さんのところも素敵ですよね~。
魔法も可になったら収拾つかなくなりますよ、こっち。
Posted at 2009.12.22 (12:25) by たか1717 (URL) | [編集]
> うん^^
> フィンさんと組むととてもやりやすいです。
> 自分が攻めるタイミングとか、フィンさんに任せる範囲とかタイミングのバランスがスムーズな気がします。
> やはり同じ隊にいたことがあるからですかね・・・

多分同じ隊に居て、幼馴染であったことがあるからでしょうね。
きっと当時も同じように連携を取っていたに違いない 笑

> それにしても、デセル主任とですか・・・
> ワクワクスイッチが入ってしまったらどうするんです?笑

ふふふ、入れてしまいましょうね、この際ですからw
でも次回は多分2月ごろになるのかも、です。
Posted at 2009.12.22 (12:27) by たか1717 (URL) | [編集]
> 試合見たい見たい
> 剣術大会みたいなの
>
> やりましょうやってください(笑)

わかりましたw
上司にそう伝えます。
もちろんその時は上のながさんも参加ね♪
逃がしませんからww
Posted at 2009.12.22 (12:28) by たか1717 (URL) | [編集]
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
07 09
最新記事
FC2カウンター
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
プロフィール

たか1717

Author:たか1717
なに見え遠足三期生です。
参加した後に起こった色々な「上」及びその関連のことを書いてます。
妄想かもしれないこの話、楽しんで頂けるとありがたいです。

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。