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ただの物語 断片40 説明

銀月第二部が始まったら、何故かやたらその時期のDLがされてます orz
というわけで、確認作業が終わったやつを一つ。

 これはただの物語です。
  さらっと流して下さいね?

******

 リーシャをおぶって夜道を歩く。
 まさか卒業してまでこんな世話を焼く羽目になるとはさすがに思わなかった。
 学生時代はそれこそ仲間と明け方近くまで飲んだり、酔いつぶれたリーシャを背負って家まで連れて帰ったりしたものだが、自分の歓迎会でそれをまたやるとは。

 何とかこの街で教師としての職を得ることが出来ほっとした。
 まさかリーシャが居るとは思わなかったが。
 目を丸くしたリーシャは今日まで何も言わなかった。
 こちらも特になぜここに教師として就職したのかも特に言わなかった。
 表向きの理由は諸事情による軍退役と中央に居られなくなったため。
 それ以上は誰も特に聞こうとはしなかった。
 中央に居られないほどの不祥事を勝手に想像しているに違いなのは間違いない。
 誤解をしてくれればしてくれるほどこちらは仕事がやりやすくなり、助かるので何も弁解はしていない。

「リーシャ、こっちで良いんだな?」
「ん~~~」

 酔いつぶれたリーシャに確認する。
 生家を離れた地方の町で教師としてきているため、彼女も学校の用意した宿舎に入っていた。
 ただし自分の場所とはちょっと違い、もう少し学校に近い場所だ。
 途中で就職したため、自分の宿舎は町のはずれにある。
 逆にそれがこちらは都合がよかったが。
 
「おい、鍵」

 何とかリーシャの宿舎についてそう背中に向かって言うと、かばんが差し出される。
 この中に入っていると言いたいらしい。
 まったくこういうところは全然変わらない。
 何とかそのかばんの中から鍵を探り出して開ける。

 部屋は相変わらずさっぱりとしていた。
 雰囲気は昔と変わらない。
 それでも何とか女性らしい小物が置いてあり、やはりそこは違うと感じるところだ。

 居間のソファーに何とか下ろす。
 がリーシャはそこにねっ転がる。
 さすがにベッドまで運ぶのはどうかと思ったが、奥の部屋に入ってベッドに突っ込んだほうが早かったか。

「水~」

 前と変わらない様子でそういう。
 軽くため息をついて勝手に台所に入り、水を汲んでくる。

「ほら」

 グラスを差し出すとグイっと腕を掴まれ、そのまま彼女は半身を起した。
 見返す目がまっすぐにこちらを向いている。

「ありがと、これでようやくちゃんと話が出来るわね」

 そう言って座りなおす。
 どうやら酔った振りをしていたらしい。

「おい、どういうつもりだ?」

 思わず不機嫌になり、きつい声でそう聞く。
 しかし幼馴染ということもありそれくらいではびくともしない。

「本当のことを知りたいだけよ」

 しれっとそう言う。
 静かにそれを見返す。
 彼女はグラスを受け取って、まずは水を飲んだ。

「貴方が軍を辞めてきた?中央に居られなくなった?馬鹿言わないでちょうだい。私の幼馴染はそんなへまをするような人じゃないでしょ?
 百歩譲って軍を辞めたとしても、貴方がツインのそばからはなれる訳ないじゃない。一体何があったの?」

 小声で言われてふと笑う。
 さすがリーシャだと感心する。
 伊達に長い付き合いじゃない。
 ここは簡単に騙されてくれそうになかった。
 仕方がないと腹をくくる。

 左手をあげてスペルを素早く描く。
 一種の結界だ。
 音や物を遮断するための。
 それが終わるとおもむろにリーシャが口を開く。

「ということは軍関係ね。やっぱり辞めてないじゃない」

 ムッとした顔してそういう。

「しかたがないだろ。隠密任務だ。基本幼馴染とはいえ言うことは禁じられている」
「ということは不祥事も嘘ね?」
「いや……、それはある意味本当だ。表向き軍でも左遷されたことになっている」
「それはあなたのドラゴンが居ないことにも関係するの?それとも彼が原因?」
「当たらずとも遠からず」

 はっきりと答えないことに少しリーシャがじれているのがわかる。
 しかしあまりはっきりとは言いたくない。
 それを見てしばらく彼女は考え込んでいた。

「勝手な憶測だけど」

 何も言わず居たらいきなり彼女は話し出した。

「今まで経験から考えると、きっとどっかのバカな奴が貴方に目をつけたのね?そしてあなたのことだから手酷く振ってしまった。
 ところがその馬鹿はそれで気がおさまらず、貴方を襲うとして貴方のドラゴンにブッ飛ばされた。
 ところが相手がある程度階級が上でその為に拘留された。
 そんなところかしら?」

 あっさりと看破されて思わず頭を抱えそうになった。
 思わず苦い顔をしてリーシャを見返す。

「図星?全くあなたも周りも進歩しないわねぇ」

 しみじみと言われて更に憮然とする。

「仕事内容のことは聞かないわ。軍の仕事でいるってことが分かれば私はそれでいいの。しらなければ話しようがないから」
「俺が軍の仕事でここに居るってことも、だ」
「了解。私も大事な幼馴染が困ることはしたくないわ」

 そうリーシャが言うなら信頼できる。
 まったくとんでもない人物が赴任先に居たものだ。

「話はそれだけか?」
「もちろんよ」

 それを確認して結界を解除する。
 
「やっぱベッドまで運んで~~」

 いきなりそんなことを言い出す。

「いい年した女が何を言う。俺が男だって忘れてないか?」
「え~、何それ?兄弟みたいなもんだしぃ、ついでにいーじゃないそれくらい」
「却下」

 それだけ言うと俺はその部屋を出た。
 寝静まった街を歩いて自分の宿舎に向かった。

 途中賑やかな一角にさしかかる。
 店の外にもテーブルやいすが並べられている。
 結構な賑わいだった。

「よぉ~、兄ちゃん、一緒に飲まねぇか?」

 突然同じ年頃の男に絡まれる。
 が、良く見たら同じように赴任したブラウンだった。
 目がまるで真剣だった。

「全員この町に無事入り込みました。何時でも動けます」

 小声でそう言う。
 それにこちらも小声で返す。

「了解。ミッションスタートだ」

 もちろん顔は迷惑そうにムッとしている表情のままだ。

「すいません、兄さん。おい、ブラウン、他人を巻き込むんじゃねぇ」

 新しい仕事仲間っぽい人がやってきて、ブラウンを引き離す。

「なんだよ~、少しくらいいいじゃねぇか」

 文句を言いながらも酔った振りをして、素直に引きはがされる。
 まさかこいつにこんな演技が出来るとは思ってもみなかった。
 彼らが店の中に入って行くのを見届けてまた道を歩き出す。

 そう、ミッションスタートだ。
 これからが大変だった。


******

一応話としては「ただの物語20 出会い」の後ですね~。
一応これが地方での街での仕事でしたww

ちなみにリーシャさん、この後このままソファーで寝てしまったらしいです。
をいをい。

*これの目次などにつきましては「ただの物語について」をご参照ください 。
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Comments

突然赴任してきたエル・フィンさんに相当ビックリして、ストレートに聞いても絶対吐かないだろうからw、包囲網的に仮設を山ほど立てたのだと思います(笑)イヤな幼なじみだw
ちなみに酔ったふり…ではなく酔っていたのは本当なんですが、、瞬間的に酔いを醒ますという妙な特技があったみたいです(^_^;)

>仕事内容は聞かないわ
これホント言いそうで、あぁリーシャだなぁと懐かしく思いました。
しかし集中が切れた後は、塞き止めてた酔いが一気に回るため、死体のように引きずってでも構わないので、かなり切実にベッドまで運んで欲しかったよーです(笑)
ケチ…って言いながらソファに沈んだ感覚が浮かんできましたw

…こんな感じで特に学生時代は散々お世話になったんですねぇ。
私一番最初に解凍されたシーンがそもそも介抱されて吐いてる場面でしたから、どんだけだよ、とw
ホント、オッサ…もとい、男らしかったなぁあの人は(^_^;)
Posted at 2009.11.27 (13:32) by マッチャ (URL) | [編集]
> 突然赴任してきたエル・フィンさんに相当ビックリして、ストレートに聞いても絶対吐かないだろうからw、包囲網的に仮設を山ほど立てたのだと思います(笑)イヤな幼なじみだw

実際ストレートに聞かれても絶対に話さなかったと思うので、さすがよくご存じでいらっしゃると感心しましたw

> ちなみに酔ったふり…ではなく酔っていたのは本当なんですが、、瞬間的に酔いを醒ますという妙な特技があったみたいです(^_^;)

……orz どんな特技ですか、それ。

> >仕事内容は聞かないわ
> これホント言いそうで、あぁリーシャだなぁと懐かしく思いました。
> しかし集中が切れた後は、塞き止めてた酔いが一気に回るため、死体のように引きずってでも構わないので、かなり切実にベッドまで運んで欲しかったよーです(笑)
> ケチ…って言いながらソファに沈んだ感覚が浮かんできましたw

それ以前に潰れる飲むのはどーかと思うのですが、きっと言っても無駄だったんでしょうねぇ。
生家の時は頼まれてベッドに突っ込んだ覚えがありますが。

> …こんな感じで特に学生時代は散々お世話になったんですねぇ。
> 私一番最初に解凍されたシーンがそもそも介抱されて吐いてる場面でしたから、どんだけだよ、とw
> ホント、オッサ…もとい、男らしかったなぁあの人は(^_^;)

うん、いきなりの解凍確認がそれでしたね。
思わず絶句したのを思い出しました 苦笑
いや、本当に男同士の友情を育んでいたんですねぇ…。
Posted at 2009.11.27 (18:05) by たか1717 (URL) | [編集]
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なに見え遠足三期生です。
参加した後に起こった色々な「上」及びその関連のことを書いてます。
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