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ただの物語 断片39 大祭の市場

銀月第二部突入記念?で同じ時代の話。
ふふふ~、メッチャかわいーです♪ ←私だけ?

 これはただの物語です
  さらっと流して下さいね? 


******


「だからっ!走るなって」

 思わず興味のある店のほうに駆けだすティーラに注意をする。

「大丈夫。フィンは付いて来てくれるでしょ?」

 何の屈託もなくそう言われて、思わず何も言えなくなる。
 仕方なしに走って追いかける。

 夏の大祭が開かれる前に親戚一同で集まった。
 中央の大神殿に出かける人も多いのだが、地方の神殿でも同じように祭りが開催される。
 同時に広場に市も立ち、その時に限って珍しいものが並ぶことが多い。

 二人での外出を許可されて、気持ちが浮き上がるのは抑えきれない。
 しかしティーラの両親に

「絶対に何があっても目を離さないでくださいね。あの子はつい変な方に行ってしまうんです」

 と、剣を渡されて、すごく念を押されたのも実感する。
 ここに来るまでに何度か危ないほうに行きそうになるのを止めていた。
 これでは心配で独り歩きをさせないのもよくわかる。

 彼女が見たがっているのはかわいいリボンや装飾品が並んでいるお店やおいしそうなお菓子を取り扱っているお店だ。

 一応両親からいくらかのこずかいは貰ってきていた。
 16才になったばかりで何とかちょっとしたアルバイトなどは出来るが、やはりその援助は有難く借りてきた。
 だから何か彼女に買ってあげたいとは思う。

 見て歩いたいくつ目かのある店先で、気になるらしく花を模した飾りを二つ持って見比べて悩んでいた。

「どうしたの?」
「これもね、きれいだなって思うんだけど~」
「どっちが気に入っているの?」
「こっち……。でもお小遣いが足りないの」

 言われた方を見ると確かにそっちのほうがティーラに似合いそうだった。
 表示されている値段を見る。
 うん、何とか足りそうだ。

「少しくらい負からない?」

 それでも念のためにお店の人に聞いてみる。

「それはな~、上質な物で作ってある掘り出し物だからな~」

 渋るおじさんにティーラが悲しそうな顔をする。

「そこを何とか。○○にならない?」
「おいおい、いくらなんでもそれは出来ないよ。##にならしてもいいけど」
「もう少し、こっちは子供なんだから」
「こうやって交渉する時点で子供じゃないだろう。わかった**でどうだい?」
「それでも足らない~」

 悲しそうなティーラに向かって言う。

「大丈夫、僕が買ってあげるから」

 そういうとぱっと喜びが広がる。

「いいの?」
「うん、そのためにバイトもしたから」
「そういう話なら値段はこれ以上まからないが、端切れのリボンをつけてあげよう」

 お店のおじさんはそう言ってオマケを付けてくれた。
 代金を払って受け取ると、さっそくその飾りをティーラにつけてあげる。
 思った以上に似合っている。

 嬉しそうに笑うティーラをみて、こっちもうれしくなる。
 
「似合う?」

 そう聞くティーラに

「すごく似合うよ」

 と答える。
 にっこり笑ってスキップし始める。

「ティーラ、前を見て!」
「きゃんっ」

 注意した途端に、人とぶつかって転んでしまう。
 
「おいおい、いくら子供といえども前ぐらい向いて歩きな」

 ぶつかった人を見て内心舌打ちをする。
 チンピラ風のどう考えてもあまり良くない人種だった。
 しかも3人もいる。

「ふうん、子どもといえども結構かわいいじゃないか?」

 侮るようにそう言って手を伸ばそうとする。
 走ってその間に割って入る。

「うちの連れが失礼しました。すみません」

 そう言うとその男に一応謝罪する。
 とはいっても頭は下げずに、目をそらさないままだったが、そうでもしないと危ないと本能的に分かった。
 片手は剣の柄に置く。

「なんだい、坊主、一端の護衛のつもりかい?」
「へえ~、かっこいいねぇ」
「ほら、短剣を持っているぞ」

 侮る彼らにムッとする。
 しかしどう考えてもかないそうになかった。
 魔法を使うにしてもスペルを唱えるの時間がまだかかる。
 どうしたらいいのだろうか、そんなことを考える。
 このまま終わってくれそうにもなかった。
 
 周りの人が遠巻きにして見ているのがわかる。
 
「おいおい、いい年した大人が子供に突っかかってどうするんだい?」
 
 突然そんな声が聞こえる。
 そちらを見ると軍服に似た服を着た人が立っていた。
 面白そうに見ている。

「うるさい、お前には関係ないだろう?まだ軍人でもないひよっこが」
「確かにまだ士官学校に行っている最中だが、だからと言ってこんなことをしているのを黙って見過ごすことは出来ないだろう」

 気色ばむチンピラを全然気にしない様子でいさめる。

「どうする?お前たちがその子たちに絡むんだったら、こっちも容赦しないけど?」

 口調は全然深刻ではなかったが、その視線から本気が見て取れた。
 それを見てチンピラ達は敵わないと感じたのか、

「ちっ」

 とだけ言うと、その場を去って行った。
 それを見て周りの空気も和む。
 後ろを振り帰って座り込んでいたティーラを立たせる。

「大丈夫?」
「うん、フィンがいたから怖くなかったよ」

 言われて微笑む。
 それを見て安心をする。

「いや~、いいねぇ」

 しみじみとした口調で言われて、助けてくれた人のほうを向き直る。

「ありがとうございました。おかげで助かりました」

 そう言って深く頭を下げる。

「どういたしまして、だ。気をつけな。人が多いぶんああいう困った手合いも多いからな。じゃあな」

 その人はそう言うと人ごみにまぎれていった。
 
「ちゃんと周りを見てないと駄目だろう?」
「うん、ごめんなさい」

 あっさりと謝られてそれ以上何も言えなくなる。
 今度はティーラの手をしっかり握る。
 そしてまた二人で店先を見て回る。
 
 あちこち見て回りながら思った。
 もっと、もっと強くならないと。
 ああいう手合いから自分の力でティーラを守れるように。


******

そうして魔法と剣に磨きをかけたエル・フィンでした。
やたら強いのはそう言う訳です。
他に理由がございません。

……ちなみに割って入ってくれた士官学校生、どーやらセラフィト様らしーです orz
本当にどれだけ縁が深いんだ、あの人。


*これの目次などにつきましては「ただの物語について」をご参照ください 。
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Comments

確かにかわいい♪
若いっていいね~^^
素敵な思い出ですね^^
フフ・・・ティーラさんらしくって微笑ましいです☆
Posted at 2009.11.25 (16:36) by aquaflower (URL) | [編集]
エル・フィンさんかわいい~~
セラフィトさま、やっぱ好きだわ
Posted at 2009.11.25 (20:47) by なが (URL) | [編集]
> 確かにかわいい♪
> 若いっていいね~^^
> 素敵な思い出ですね^^
> フフ・・・ティーラさんらしくって微笑ましいです☆

ふふふ~♪
可愛いでしょ~ ←ノロケ

でも若いって…… orz
もしもし??
Posted at 2009.11.25 (21:06) by たか1717 (URL) | [編集]
> エル・フィンさんかわいい~~
> セラフィトさま、やっぱ好きだわ

エル・フィンが???
なんか本体ビミョーだっ!

セラフィト様ねぇ~、やっぱり知り合い?
Posted at 2009.11.25 (21:07) by たか1717 (URL) | [編集]
お二人とも初々しくて可愛いですね~
ティーラさん、弾け豆みたいでなお愛しさ倍増でしたでしょうねぇ(笑)
セラフィトさんも、カッコいいー
Posted at 2009.11.26 (01:39) by ネコ長 (URL) | [編集]
いやあ、いいねえ、若いってのはね。>オヤジ発言
エル・フィンさんはティーラさんには大甘だけど、
他の人には当時から絶対零度だったんでしょうか???
でも、エル・フィンさんが実は優しいってこと、
いろんな人が知ってますからね♪

セラフィトさんも昔っからこうなんですね。
こう、軽口をたたいてはいるけれど、押さえるところは押さえる、
人懐っこくて世事にたけてはいるが、実はすごく大事にしてる芯があるとか。
あと、信頼している人には本当に心を開くとか、
そういう印象があります。

お会いしてみたいんですよね…(正座を見て爆笑されたのは覚えてないんで)
Posted at 2009.11.26 (02:38) by フランチェスカ (URL) | [編集]
縁のある方って、唐突にでも出会うものなの?
しかも、狙い済ましたようなトラブル現場で(笑)。

どんな仕組みなんでしょうか。
ある種のシナリオなんでしょうかね~。
Posted at 2009.11.26 (10:08) by エリオン (URL) | [編集]
> お二人とも初々しくて可愛いですね~
> ティーラさん、弾け豆みたいでなお愛しさ倍増でしたでしょうねぇ(笑)
> セラフィトさんも、カッコいいー

うん、幼いからまだ可愛いですね、彼も。
ふふふふふ、ティーラさん可愛いでしょう♪ ←オイ
セラフィト様はね~、あの人は本当においしいところ持って行きます、はい。
Posted at 2009.11.26 (12:15) by たか1717 (URL) | [編集]
> いやあ、いいねえ、若いってのはね。>オヤジ発言

うん、何でみんなそんなに年寄り発言なの??

> エル・フィンさんはティーラさんには大甘だけど、
> 他の人には当時から絶対零度だったんでしょうか???
> でも、エル・フィンさんが実は優しいってこと、
> いろんな人が知ってますからね♪

このころは未だそんなに絶対零度だった訳じゃないんですよ~。
それはルーシェさんが……。

> セラフィトさんも昔っからこうなんですね。
> こう、軽口をたたいてはいるけれど、押さえるところは押さえる、
> 人懐っこくて世事にたけてはいるが、実はすごく大事にしてる芯があるとか。
> あと、信頼している人には本当に心を開くとか、
> そういう印象があります。

そうそう、そう言う方ですね~。
昔っからです、本当にそれはもう。

> お会いしてみたいんですよね…(正座を見て爆笑されたのは覚えてないんで)

遠足正座組を見て、というよりそれを監督するエル・フィン見て爆笑していた節もあるんですが、あの人。
多分これからお会いする機会があると思いますよ~。
あの方共有エリアの警備責任者ですからww
Posted at 2009.11.26 (12:17) by たか1717 (URL) | [編集]
> 縁のある方って、唐突にでも出会うものなの?
> しかも、狙い済ましたようなトラブル現場で(笑)。

どーもそうみたいですねぇ。
上司ともトラブル発生で知り合ってますからねぇ。
ただの物語20を参照して下さい。

> どんな仕組みなんでしょうか。
> ある種のシナリオなんでしょうかね~。

うーん、ある種の申し合わせ?になるのかな??
不思議ですよね~。
Posted at 2009.11.26 (12:20) by たか1717 (URL) | [編集]
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参加した後に起こった色々な「上」及びその関連のことを書いてます。
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