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ただの物語 断片42 angel

某所である話を読んだら出て来たもの。
まったくどれだけ腐れ縁なんだか……。

これはただの物語です。
  さらっと流して下さいね? 


**********

 銀髪の少年が今日も邸を訪れるのを見ていた。
 ミカエルが剣を教えてはじめて以来ほぼ一日欠かさずに来訪する。
 最初はどうなる事かとひやひやしたが、最近では剣をだいぶ扱えるようになってきた。

「フィン、今日の稽古はお前が相手をしろ」

 いきなり呼び出されてそんなことを言われて、困惑する。

「はぁ??ご自分で教えればいいじゃないですか」
「忙しい」
「どこがですか?」

 思わず本音が飛び出る。
 常日頃「本音で話せ、敬語は辞めろ」ときつく言われているので、身も蓋もないことを言っても相手も全然気にとめない。

 忙しい、といったが大体この方は分身することが可能だ。
 たとえ何か急用があっても、あの少年の稽古くらい余裕のはずだ。

「俺の剣ばかりだと色々と偏りが出るだろ?たまには他のものとやったほうがいいに決まっている」

 一見なるほどと思う理屈だが、穴がある。

「そういう私も貴方から剣を習ったのですが?だから剣筋に違いがあるとは思いません」
「だからいいんだよ。いきなりまるっきり違う剣筋だったらあの子も惑う。私の剣筋と同じ、でも違うものが相手をすることで多様性を身につける一歩になるだろうから」

 そう言われるとさすがに断りづらい。

「それにこれ以上私に逆らうなら、親元に帰ってもらうぞ?」
「分かりました、相手をします」

 そう言って部屋を辞去した。

 剣を持ってその子に対峙する。
 最初ミカエルが相手が出来ないと言ったらあからさまにがっかりとした顔になった。
 次に自分が代わりに教えるという思いっきり怪訝な表情になった。

「貴方がですか?」
「私もミカエルから剣を教わっている。安心しろ、お前よりは腕は上だ」

 言うとあからさまにムッとした表情が顔に出る。
 素直な子供だった。
 以前狭間の世界ですべてを閉ざし闇に落ちて行った時とは大違いだった。
 
 教えるのに邪魔な長い髪を後ろに一つに束ねる。
 慣れているので面倒にはならない。

 実際に剣を交えてみるとやはり全然まだ足元にも及ばない。
 だかやはりミカエルが自ら教えているだけあって、基礎は出来つつある。
 本人も努力をしているので上達も早いだろう。
 でも気になったのはそれではなかった。


「あの子は剣の強さが本当の強さと勘違いしてませんか?」

 気になって、剣の指南が終わってからミカエルに聞いてみる。
 
「やっぱり感じたか」

 苦笑しながらミカエルがそう言う。

「感じないわけないでしょう。それでがむしゃらに向かってくる。あれではそのうち大怪我します」
「大丈夫だろう、その強さはアリシアがきっと教える。だから遅からずがむしゃらはなくなるだろう」

 その信頼しきった口調に思わずため息が出る。
 なんだろうその根拠はと思う。

「あの子はそういう子だ。何せ私の子供だからな」
「そんなに自分の子はかわいいですか?」
「可愛いよ。たとえ何人いてもね」

 その答えが自分に含むことがあるのは明確だった。
 思わず言葉が出ずに沈黙するとミカエルは続けた。

「そろそろいいんじゃないのか?そんなに避けなくても。お前たちは一番初めの子供たちだったから余計に大変だったろうが、今はそんなことはない。子供たちもたくさんいる。フィンはその中の一人でしかないんだから」

 言われて何も言えなくなる。
 何をこだわってこんなに避けているか。
 
 ただ、あの人のそばに居ると逆に自分が分からなくなる。
 違うのに色々と似ていることに戸惑う。
 子供だから当たり前なのかもしれないが、逆にそれが苦痛だった。

 特に何の努力もなくあの人の側に居ることが出来るのは知っている。
 だがそれに一体何の価値があるのだろうか。
 自分できちんと手に入れた者が居るべきだと思う。

 そういろいろな思いがあり側に行きたくなかった。
 だからと言って今居るところが結局連なるところなのは皮肉なのだが、他に行き場所がなかった。 

 更に黙りこんでしまった自分にミカエルは苦笑をした。

「まあ、すぐに結論は出ないだろうが、考えておけ」

 そう言うと彼はその場を去って行った。


**********

アリシア=遠足同期のよしひなさん、銀髪の子供=アリシアのツインとなるレイティシアです。
よしひなさんのところで、ちょうどアリシアとレイとの出会い~ツインとなるまでを読んでる最中に、すごい
「あれ?この時を知っている」
と言う感覚が強かったんですよ。

それで何でかなぁ~と思ってたら、某暗い時代のついでに思い出しました。
相変わらず前後不明です。

この時髪型が前髪あるけど金髪ストレートの長髪です。
長さは大体腰の下まではありましたねぇ。
体形は今のエル・フィンとあまり変わりません。

……ちなみにこれの何万年?か後の某暗い時代にレイ(当時男)にこっちが(もちろん男)送り狼される話があるんですが、読みたい人っていますか~?
思いだした時は思わず頭抱えて唸っちゃいましたが。


*これの目次などにつきましては「ただの物語について」をご参照ください 。
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Author:たか1717
なに見え遠足三期生です。
参加した後に起こった色々な「上」及びその関連のことを書いてます。
妄想かもしれないこの話、楽しんで頂けるとありがたいです。

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