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水晶薔薇庭園館綺譚15 遊撃隊の日常(9月上旬くらい?)

 ガキィン、と鋼がぶつかる音が響く。
 
「くっ」
「踏み込みが甘いぞ、セドリック」

 飛び引いたセドリックにアドバイスを言う。
 こちらからは仕掛けない。

 あちこちから動いて仕掛けてくるので、向こうはだいぶ息が上がっているようだった。
 引いて剣を構えたまま、息を整えている。

 こちらはというと特に場所を動くことなく、セドリックの剣を受けているだけのため、そこまではいかない。
 静かに構えて仕掛けてくるの待つ。
 
 覚悟を決めたのか切りかかってくる。
 疲れているのもあるのか、剣筋がぶれているし、迷いがある。

 それを受けてさらに弾く。
 こらえきれずセドリックが手を離した。
 剣が宙を舞って、練武場の隅に刺さる。

 こちらはすっと首筋に剣を突き付ける。
 それを見て気が抜けたのかセドリックが疲れきって座り込む。

「隊長~、降参です、勘弁してください」
「まったくもう一寸どうにかしないと駄目だな。迷いがありすぎる。よく上級を卒業できたな」
 
 そう言って練習用の剣を鞘におさめる。

「何とかぎりぎり、滑り込みセーフで」
「それと体力もなさすぎ。次までにもう一寸なんとかしておいてもらうと有難いな」
「ふぁ~い」

 疲れきったのかそのまま寝そべる。

「隊長あまり無理言うな。実戦経験がある方が少ないんだ、今時分」
「ザイオン、そうはいってもこれはないだろう」

 隅で見ていたザイオンに寝そべっているセドリックを指してそういう。
 それを見て苦笑していた。

 場所は天使領域の練武場の中の一室。
 魔法などはほとんど使えず、純粋に剣術しか行えない場所だが、彼の技量を考えるとこれで十分だった。
 ザイオンがセドリックの面倒を見ているというので休憩時間に見に来たのだった。

 確かに最初に比べればましになっているかもしれないと思うこともあった。 
 それでもまだまだこちらがほしい技量には程遠い。

「終わりましたか?」

 そう言って声が割り込んできた。

「セーラム」
「お前はまだ仕事中じゃないのか?」
「エル・フィン隊長が剣の指導をしていると聞いたので、興味があって見に来ました。ちなみに休憩時間です」

 そう言うと彼はにっこり笑う。

「どうですか?セドリックは」
「見た通りだよ」

 真ん中でへばっている彼を指してそういう。
 それを見て苦笑する。

「じゃあ、隊長はまだ余力ありますか?」

 そう聞いてくる。
 それで彼がわざわざ来た意味を知る。

「俺の休憩時間がそろそろ終わるけど?」
「5分くらいは大丈夫でしょ?」

 そう聞くのでこっちも笑う。

「セドリック、ちょっと退け」
「は~~~い」

 ゆっくりと立ち上がったセドリックに練習用の剣を渡す。
 きょとんと彼が見返す。
 それを無視して愛用の剣をすらりと抜く。
 セーラムもにっこり笑って自分の愛用の剣を抜いた。

 それを見るとセドリックが慌てて隅に移動する。

「魔法は無しだな?」
「無しで、飛ぶのはありで」
「わかった」

 そうして久しぶりにセーラムと対峙する。
 軽く剣を合わせて、あいさつの代わりとする。

 次の瞬間にガキンと鋼の音が響く。
 こちらが払うと同時に剣を振り下ろす。
 それをセーラムが飛んで下がってかわす、が剣戟が襲う。
 それを避けてからこちらに上から掛かってくる。
 受け止める。

「そういえば新しい人選ですが、あちこちの学校を見てきましたがなかなか難しいようでした」
「やっぱりそうか……」

 一応セーラムには増員の件で相談はしていた。
 心当たりがあれば教えてほしいと。
 しかしやはりなかなか難しかった。

 剣をはじいて今度はこちらから飛び込む。
 が、やはり受け止められる。
 力技ではこちらが少し上だが、そんなのは見極められている。

 一度ひいて剣戟を放つ。
 向こうも同じようにはなったために中央で相殺される。
 それが消えないうちに仕掛ける。
 だがやはり上に飛んで逃げられる。

 そのまま上から降りると同時に剣を振り下ろされる。
 もちろん受け止める。

「そういえばあの子を見ましたよ」
「へえ?」
「ちょうど中級の剣の授業でした」

 たぶんレオンのことだろう。
 きちんと紹介したことはないが、知っていても不思議はない。

「どう思った?」
「将来有望ですね、このまま成長すればセドリックはもちろん抜いて、ザイオンと同じくらいになりそうです、剣の腕前は」
「まあね」

 なんとか弾くと向こうが連続して仕掛けてくる。
 すべてをかわし、受け止めたところでさらにこちらから仕掛ける。
 セーラムが受け止めきれずにたたらを踏む。

 なんとか反撃してくる。
 それを受け止めてから引く。

 といったところで闘気をおさめる。
 
「ま、こんなものか?」
「はい、こんなところで」
「え?終わりですか??」

 いきなり外から声が聞こえる。
 セドリックだ。

「休憩時間終了だ。仕事に戻る」

 そう言って剣を鞘に戻す。
 セーラムも同様だ。

「私でよろしければ引き続き指導しましょうか?」

 そうセーラムが言うと困ったような迷ったような様子を見せた。

「えーと、……お願いします」

 困りきった顔のままそうセドリックが言うの聞いて笑ってその場を退去した。

~・~・~・~・~・~

つーわけで天使領域での休憩時間とかのお話です。
相変わらず忙しいよーです。
特にほかに色々問題でてきちゃったからね、エル・フィンの場合。

仕事内容そのものは下せないけれど、こういう休憩時間とかのことはわかります~。
まあ、メインの仕事を下ろされてもこっちが混乱するだけだと思っているんでしょうねぇ、あの人は。

でも忙しいのはいいのですが、こっちのエネルギーも消耗しますのでもうちょっとセーブしてください。
お願いします。


※登場人物などに関しましては「水晶薔薇庭園館綺譚について」をご参照願います 。

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なに見え遠足三期生です。
参加した後に起こった色々な「上」及びその関連のことを書いてます。
妄想かもしれないこの話、楽しんで頂けるとありがたいです。

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