スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ただの物語 断片23 祈り

えーと、本当にこれは思わず出てきてしまったものです。
一応上司には確認済みで違和感がないとおっしゃられたので~。
哀しいの嫌な方はスルーして下さいね。

 これはただの物語です。
 さらっと流してくださいね? 


******

「大丈夫だ、基地でまた会おう!」

 そう言って笑って別れたのがあの方を見た最期になった。


 一通りの葬儀が終わって墓地にはまだ嘆き続ける家族以外はゆっくりと帰り始めた。
 自分の中でもまさかこの方が先に逝くとは思ってもいなかった。

 ふと斜め前方に微動だにせず立つ上司の握った手がかすかに震えているのに気づいた。
 表情は消えたまま、眼は静かに埋葬したばかりの墓地に注がれている。

 いや、泣き崩れる彼のツインとそれをなだめる親たちにだ。

「私たちは何をやっているんだろうね」

 不意にこぼれた言葉にどうこたえてよいのか惑う。

「マスター……」
「私たちのやっていることは、人々を守るためと口先では言っているが、結局は他の人々を悲しませるものなのだろうか」

 悲しみと怒りを混ぜたような、でも静かな口調に言葉が返せない。

 ここ最近悪化した戦況と被害者数を見るとそう言わざる得ないのはわかる。
 でも自分たちは軍人である以上、本来戦局に異を唱えることはできない。
 いくら上司でも神殿籍を使って言うことでもないは承知の上だ。

 たぶんそれでも出てきてしまうモノがあるのだろう。
 それは自分以下の者たちでも同じだ。

 何も答えることができずに静かにその後ろ姿を見る。
 
 この戦いの行く先がどこにあるかは私たちでは見えない。
 やることと言えば命令された戦場で、精一杯闘って帰ってくることだ。

「すまない、変な愚痴を聞かせてしまったね」
「いいえ、そんなことありません」

 振り向いてそう静かに笑う上司にそういうのが精いっぱいだった。
 他になんと言えばよいのだろう。
 大切な副官を失ってしまったこの方に。

 セラフィト様がいればもう少し違った答えや対応ができるのかもしれない。
 あいにくあの方は別の戦場に出ている最中だった。

「さ、戻ろうか」

 言われて静かに歩きだす。
 背後には未だ止まない肉親たちの嘆きが聞こえる。

 いつか。
 いつか自分もそうやって嘆かせることになるのだろうか。
 愛しい友人たちを。
 愛しいティーラを。

 その時が来ないことを祈ろうと思った。
 

******

……結局、周りの人を泣かせることになりましたが……。

ちなみにどのような戦場で副官の方が亡くなられてのかは出てきておりません。
ただ信頼して、別れたのだけは出てきたのですが……。

ここで印象に残っているのは上司の表情の消えた横顔なんですよね~。
普段柔和な方なので…・・。


*これのもくじなどにつきましては「ただの物語について」をご参照ください。
スポンサーサイト
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 - - -
08 10
最新記事
FC2カウンター
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
プロフィール

たか1717

Author:たか1717
なに見え遠足三期生です。
参加した後に起こった色々な「上」及びその関連のことを書いてます。
妄想かもしれないこの話、楽しんで頂けるとありがたいです。

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。