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水晶薔薇庭園綺譚13 スカウト(8月上旬くらい)

「あのな、何度依頼が来ても同じだ。そちらにはいかない」

 そう、金髪の彼は言いきった。
 かなり怒っているようで、滅多に止めない食事の手を止めてこちらをしっかり見た。

「そこをなんとか。こちらも結構手一杯で、カイナを見込んでの頼みだ」
「お前は~~~~~~~っ!」

 あ、まずい。
 かなり怒っている。

「大体なぁっ!!おまえいきなり下がイベント参加するから休みますと言って休んだおかげでこちらがどんだけ大変だったのかわかっているのか?!」

 怒鳴られてさすがに半分身を引く。

「だから、下やイベントに影響のない程度は手伝っていただろ」
「足りるか!それっくらいで!!せっかくお前がバイトに来て、こっちの仕事が楽になったと思ったら、“休みをください”など言ってきて、ようやくそちらが終わったかと思えば今度は子供を育てるから大きな案件は扱えないときたもんだ。
 挙句の果てに天使領域で仕事に就いたので、こっちの仕事はできませんと言われてみろっ!!さすがな温厚なオレでも怒るぞっ!!
 とどめに天使領域で仕事をしないかだぁ!いったいどの面下げてそんな台詞が言えるっ!!」
「……済まない」

 カイナは思わず立ち上がっての一気にしゃべりまくった。
 すべて身に覚えのあることなので仕方なしにその批判&怒りは受け付ける。
 反論のしようがない。

 カイナは共有エリアの事故調査室のトップ調査員だ。
 何か事故が起きた場合の原因探求と対策を練るのが主な仕事で、まだ下が寝ている時しか動けない折にアルバイトをしていた。
 一応セキュリティ部門の下に位置する。
 
 事故が起きた場合、店で扱った部品に問題があるのかまたは使用者問題があるのかを調べ、部品の場合は作成者と店に時には製作・取扱中止を使用者の場合は厳重注意と危険管理情報を周知することができる。

 時にはただ単に本当に「気」が合わないだけってこともあるので、難しいところだ。
 単純に系統で合わない場合もあれば、そうでなく個々の問題であるも少なからずある。

 俺が手伝ったのは主に部品の出所とそのもの自体に問題がないかを調べるところだった。
  この部門はかなりの忍耐力と知力と洞察力を必要とするので、なかなか仕事が続くものがいないのが特徴だった。
 また続いてもその調査力が到らないと上が再調査する羽目になり、結局クビになることもある。

「まったく、なんで部門長はお前がそんな方に行くのを許可したんだか」

 いらだち納まらぬ様子で椅子に座りなおす。
 そうしてようやく周りに注目を浴びていたのに気づいたのか、ちらちらと投げかけられる視線たちをその特徴のある紅い瞳でひと睨みして黙らせる。

 共有エリアの食堂でようやく忙しいカイナを捕まえたのだった。
 場所の移動をお願いしたら、暇がないからとにかく話せと言われたがやはり間違いだったようだ。
 最もこちらもあまり暇をしてるわけじゃない。

「だいたいな、天使領域に入るにはある程度の波動の高さも必要だろ!そんなの俺にはないぞ」

 お茶をひと飲みして落ち着いたらしいカイナが冷静に指摘する。
 通常はそうだ。
 でも一つ知っていることがある。

「でもカイナは昔天使だったことあるだろ?なら大丈夫だよ」
「……いったい誰がそんな大嘘言ったんだ?」
「なんならその時の名を呼べば認めるか?」
「へえ?どんな?」

 そう言うと静かにカイナはこちらを見た。
 冷静な怒りが赤い瞳の奥に見える。
 しかしこちらも引く気がなく、静かにまっすぐに目を合わす。 
 そうしてしばらくにらみ合いが続く。

「あれ~?エル・フィンじゃん??久し振り~」

 ちょうどいいタイミングでヒューが来た。
 どうやら彼もこれから食事らしい。
 幾つかの器を載せたトレーをカイナの隣に置き、ちゃかりと座る。
 ヒューも同じ仕事をしているが、自分から見ればまだまだ仕事に対する姿勢が甘くて、ミスが多かった。

「なになに?ようやく戻ってくるの、エル・フィンも。んでもって正式調査員になるの?」
「違う~~~。もう戻ってこないんだそうな」
「えええ?なんでさ。そんなのずるくない??」
「それよりヒュー、再調査の数、減ったのか?」
「ぐっ……」
「減らない……。増えないだけましって考え、オレも室長も」

 うんざりとカイナが答える。
 ということはあまり調査室自体も余裕がないという話だ。

「シュウは?」
「シュウはマシになった、けどまだまだ。だから余計に断る、何度も言うように」

 それを聞いて確かにカイナの言うことはもっともだった。
 カイナがいなくなったら、調査室がパンクしてセキュリティ部門長に恨まれそうだった。
 本当にいい人材が不足している感はどこも否めない。

「悪かった。でも考えておいてくれ」

 そう言って話を切り上げ立ち上がる。
 そろそろこちらもシフトの時間だ。

「そっちもね。いつでもこっちに戻ってきて構わないよ」

 そうカイナもにやりと笑って見せた。
 それにこちらも笑って答える。

「ないと思うけど、覚えていたらな」

 そうして天使エリアに向かって歩き出した。

~・~・~・~・~・~

という訳で日食後のお話~。
忙しくなっちって人で補充を考えておるんですが、なかなか領域の特殊性の為見つかりません~~~(TへT)

セキュリティが出来て、剣の腕に覚えのある方、トールさんとエル・フィンの下で働きたい、さらに天使系の方で我こそは~と思うかたは立候補してください、判断はエル・フィンがしますのでww
ただし激務です。

って求人募集広告かっ!!

※登場人物などに関しましては「水晶薔薇庭園樹譚について」をご参照願います
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なに見え遠足三期生です。
参加した後に起こった色々な「上」及びその関連のことを書いてます。
妄想かもしれないこの話、楽しんで頂けるとありがたいです。

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